天使ちゃんの片想い。



 お昼休憩、生徒たちが学内にごった返していた。


 ハトリに詳しく聞けば良かった。


 屋上への行き道へたどり着くのに、時間がかかってしまったのであった。


 ガチャ


 そこには人気が無くて、むさ苦しい風がニナをまとった。


 太陽の照り返しが強くて、ニナは目を細めた。


 ニナの長い髪が、風でなびいた。


 「ウル…」


 鉄骨にひじをかけ、空を眺める、ナガシマウルがいた。



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