天使ちゃんの片想い。




 その日も、ウルが先に去っていった。


 ニナには兄弟の意味も、存在の仕方もわからなかった。


 何故なら、天界では子は一人につき一人であったからだ。


 男女の差もなく、男も子を持ち、女も人様と同様、子を持った。


 それが一人であって、両親という概念もなかったからである。





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