きいろ
「竜次、愛されてるね…。すごく素敵。やっぱり家族っていいな。
竜次と家族になれて、虹谷家の一員になれて、本当に幸せ。」
さらっと口をついて出た。
でも、本心だった。言わずにはいられなかった。
「こうやって残ってるといいね。素直に嬉しいよ。俺らも、子どもができたらこうやって形に残したいな。」
…子どもか。そっか、これから私たちは家族が増えていくんだよね。
私は、
「それ、すごくいい!賛成!」
笑顔でそんなふうに答えた。
そのあとは時間を見て我に返り、急いで写真たちを片付けた。
夕飯、お風呂も済ませ、やっとお布団。
「はな…」
急に抱きつかれた。
これから触れ合う合図。
「ラブラブするの?」
「そう…だめ?」
返事の代わりにキスをした。
普段はあまりそういうのに無頓着な私たち。
長いこと付き合ってきて、同棲も始めて1年くらい。
学生の頃から頻度が少なく、住み始めてからも増えることはなかった。3ヶ月以上あくことも普通で、友達に驚かれることにも慣れた。