きいろ

「竜次…大好きだよ。」

「はな大好きだよ。」

いつも触れ合いながら大好き、と何度も伝える。

アルバムを見てた時の気持ちが蘇り、好きがすごく溢れる。

竜次からもそれを感じた。

「…はな。



つけなくてもいい?」

急に聞かれた。もうすぐ、と思っていたから…そういうことかな。

付き合った頃から入籍前は、当たり前だけどゴムをつけて、終わった後も穴が空いていないか、念入りにチェックをしてくれていた。そんな姿が、大事にされているなぁと自慢だった。

入籍してからは、できたら嬉しい、でも、結婚式があるから本格的にはまだやめておこうね、という意味で、ゴムはつけなくなり外に出すようにしていた。

いわゆるいつできてもおかしくはない、という感じだった。

タイミングを合わせるわけでもないし、頻度も多くないから、かなり低い確率だけど避妊はしていなかった。

中に出すということが、私たちにとってはすごく勇気のいることで、お互いにそんな発言はしたことがなかった。式が終わってから自然にそうなるんだろう、と。

だから、びっくりした。

竜次は、すごく真剣な顔で

「うん。このまま。さっきのアルバムがあったからかな。はなとの子どもがすごく欲しくなった。」

と、言ってくれた。

嬉しいな。本当に、ずっと、ずっと、憧れてた。
…でも、

「私も。ずっと憧れてたよ。
でも、タイミング的にもできやすい時期かもしれない。
平気?」


そう。私は今ちょうど排卵の時期。
前回の月経から2週間の今日、いわゆる危険日で、できやすい時期にあたる。

もちろん一回ですぐできるとは思わないけど、可能性はある。



< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop