今夜キミの温もりと。
「かえったら、なかないでね」
十二年前。
私達がまだ5歳の時の話。
『ねー、見てー!しょうくん!わたしね、こーんなたかい木にのぼれるよおになったんだよぉー』
『ほんと⁉︎すごいね、ゆりちゃん!ぼくもいっしょにのぼりたい!』
『見ててね!…よいしょっと!ほら、のれたー!』
『ぼくものるっ!よいしょっ!』
私が登ったのを見て、負けじと頑張る翔。
『はやく、はやく!』
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「かえったら、なかないでね」