今夜キミの温もりと。
私が急かしたら、翔は嬉しそうに笑った。


『うん!ちょっとまってね』


木の上と下でそんな会話をしていたら、翔がズルッと滑った。


『しょうくんっ!』


あっという間に翔は、地面に落ちた。



翔はすぐに泣いて、痛い、痛いと言っていた。



あの時は、私のせいで落ちた翔を見ていられなくて、逃げ出した。

ダメだとわかっていても、怖くて。

公園の裏でずっと泣いてた。



この公園は、松の木公園。


木がたくさんあって、すごく楽しい公園だった。


< 33 / 83 >

この作品をシェア

pagetop