今夜キミの温もりと。
今までは、あんまり気にならなかったから、聞いてなかったけれど…、


実際にいるって言うんだったらめっちゃ気になる!





「は〜?嫌だし!言うわけねぇだろ!」





そう言った翔の頬はどんな色をしていたかな。





「えー、ケチ〜!」




「うるせぇ!てか、そんなに喋る元気あんなら、自分で歩けよ!」





ちょうど私の家の前で、翔が私をおぶって止まった。





翔は、元気って言ってるけど。





………元気なわけないじゃん。




…翔が元気にしてくれたんでしょ。



公園から家までの距離は十五分ぐらいの長さなのに三秒ぐらいで家に着いた気がした。






「ありがとね〜、家まで送ってくれて。

……ね〜、後で連絡していい?」




「いーよ。

ははっ、なんかおまえこんな奴だったっけ?


すげー、一緒にいて楽しー。


はあ、…あー、くそ、歩けるくせにおぶっちゃったなー。

俺、涙に弱いんかな〜」


「えー、涙に弱いなら泣いたら、なんでもお願い叶えてくれる〜?」



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