今夜キミの温もりと。
その背中がすごく寂しそうで少し不安になった。


翔にも悩んでいることがあるのかな。



さっきの『…ああ。もちろん』って言った時、
すごく自信なさげな寂しそうな顔をしていたから、私まで不安になった。



翔が私から離れていく気がして。


ぽつんと家の前で取り残された私。




「は、は、はっくしゅん」



寒…。



このままじゃ風邪をひくと思い、


家の中に何も言わずに入った。



「おかえりなさい」



「………」




お母さんが声をかけて来たけれど今は、頭の中が翔のことでいっぱいで返事をする余裕もなかった。




「はぁ…。

もう、冷えるわよ。

お風呂入って来なさい」



「…うん」




そう答えて、お風呂場へと向かった。



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