今夜キミの温もりと。
【side彩の母】
私は彩の母、慎希。
今、びっくりしていることがある。
数分前に彩がいきなり自分の部屋に入って行った。
彩が自分の部屋に行くことは珍しい。
あまりにもなかなか出てこないので、
様子を見に行こうかと思うけれど…、
思春期かなって思ったりして行けなかったりする。
…そっと見に行ってもバレなければいいか。
そう思い、音が出ないように彩の部屋に近づく。
ドアが少し開いていたので、
そこから様子を見た。
「え、百合⁉︎
元気なの⁉︎
家出⁉︎
嘘でしょ⁉︎
びっくりして、死にそうなんだけど。
あ、もちろん住んでいいけど!
てか、私の家に来なさいって感じ。
今どこにいるの?そばに百合いる⁉︎」