心に刻まれし、君への想い
土砂降りの雨の中、耳に届いた言葉。
ーーごめん。
相手の顔は見えないし、雨音がひどいせいで誰の声かも判別できない。
それでも謝罪の言葉を聞き、胸が押し潰されそうになる。
痛い、痛い、痛いよ。
頬に伝う雫。
それが雨なのか、涙なのか、分からない。
「ーーんッ」
相手に手を伸ばそうとして、柔らかい感触を感じた。
ハッとして目を開ける。
そこは公園だった。
「大丈夫?」
伸ばした右手を、高野くんの両手が包んでくれていた。