心に刻まれし、君への想い

その後も進行は順調に進んだ。

「雪菜、お疲れ様」

クラスの待機列に戻ると、高野くんが声をかけてくれた。

高野くん…落ち着いてるな。

彼はリレーのアンカーという大役をすんなり引き受けてくれた。ちなみに礼司はみんなの推薦でトップバッターだ。


「そのシュシュ…よく、似合ってるね」

高野くんに褒められちゃった。

「ありがとう！」

「頑張ろうね」

「うん！あの、高野くん。スポーツ大会が終わったら、話せる？」


朝から伝えようと思っていたことを早口で伝える。


「分かった。終わったら中庭で待ってるよ。急がなくていいからね」

「うん。実行委員の仕事が終わったら、すぐに行くね！」


スポーツ大会の準備に追われて言いそびれてしまっていたけれど、今日こそは私の気持ちを伝えようと決めていた。