心に刻まれし、君への想い
「大丈夫だよ!気にしないで!」
少し強めに否定する。
私にだって友達はいるから!
「それならいいのだけど…隣りの席みたいだし、宜しく」
「うん、宜しくね。私、赤木 雪菜です」
「……高野 陽太です」
お互い名乗って、それで終わり。
さっきからずっとこのパターンだ。
それに名前を聞くまでもなく、高野くんのことは知っている。
いつも話題になっていて、女子の人気ナンバーワン。
全校生徒の女子の大半と、先輩からも告白されたと噂される爽やか男子。
スポーツや勉強もできるのに性格まで良くて、男子からも好かれている。
そう、高野くんはいつも輪の中心に、いる人だ。
輪の外にはみ出た私とは正反対の人。