心に刻まれし、君への想い
ううん、それじゃぁダメだ。1年生の頃と同じじゃん。仲良くなる前から諦めていたら、本当の友達にはなれないよ。
「あの、」
そう思った瞬間、声が出た。
高野くんは顔を再び顔を上げて私を見る。
んっ?って問いかけるような優しい表情で、うるさい鼓動が少しだけ落ち着いた。
「いつも赤点ギリギリなんだ。良かったら…今度、勉強のコツ?とか、教えてくれない?」
言えた!
「もちろん」
そして間髪入れずに返ってきた言葉に、思わず拳を握ってガッツポーズすると高野くんは笑った。
「部活をやってないから放課後、暇なんだ」
「そうなの?」
そっか、部活には入ってないんだ。サッカー部とかバスケ部とか似合いそうなのに、意外だな。