心に刻まれし、君への想い
高野くんはバッグを机の横にかけて、私を見た。
「宿題やった?」
あれ?まだ会話が続くの?
やっぱり人気ナンバーワン。
会話が行き交う教室で居心地の悪い私のことを気遣ってくれる。
「うん、やったよ」
残念ながら私は気の利いたことは言えずに、聞かれたことだけ答えた。
「英語のボリュームが凄かったよな」
「どの教科よりも多かったね」
「小テストもあるし」
「嫌だね」
テンポよく進む会話に、少し安心した。
高野くんのコミュニケーション能力の高さに助けられた。