心に刻まれし、君への想い
「ねぇ、高野くんとなにかあった?」
「俺はなにもないよ」
俺は?って?
他の人が高野くんとなにかあったってこと?
高野くんはモテるからなぁ。
三角関係とかありそう…。
自分の名前が聞こえたのか、高野くんがこちらを振り返った。
手を左右に振ってなんでもないことを伝えると、軽く微笑んでくれた。
やっぱりいい人だよね。
「なにもないなら、礼司も一緒に来て」
詳しく事情を知りたいけど、さすがに高野くん本人がいる教室では聞けないな。
「俺はいいや。今日、勉強の気分じゃないから」
「気分ってさ、どうせゲームするだけでしょ」
「うるせっ」