心に刻まれし、君への想い
第2章
放課後、誰よりも先に教室の扉を開けた礼司と目が合ったが、変顔をされただけで挨拶もなく飛び出して行った。
しつこく誘ったのに勉強は嫌だ、と頑なだった。
一緒の高校に行くんじゃないの?
勉強しなくていいの?
そう叫んでしまいたかったけれど、喧嘩になるもの嫌なので止めておいた。
どうしたら礼司はやる気になってくれるのかな…やっぱり目標や目指すべきものがないとモチベーションは上がらないよね。
よし、早く志望校を絞って礼司に伝えないと!
そう意気込んで、平田くんたちと話をしている高野くんより先に図書室に向かう。
友達と勉強。
よく考えたらそんなシチュエーションは初めてかも!なんか緊張してきたな…。