心に刻まれし、君への想い
おばあちゃんが口酸っぱく話してくれた。
どんな願いを口にしてもいいけれど、叶えるために、叶った後に、人より頑張らないとダメだよって。
「おばあちゃん、高野くんっていうクラスメートに勉強を教えてもらうことになったんだ。友達作りも頑張るからね」
礼司がいてくれるだけで心強いから、頑張れる気がする。女友達も作れるように、女子生徒にも話しかけないと…だよね。
生温い暖かい風が吹く。
おばあちゃんが笑ってくれているようだ。
「また来るね」
残りのお小遣いの全てを賽銭箱に投げる。
再度、手を合わせてから深くお辞儀をした。