心に刻まれし、君への想い

「みんなと仲がいいせいかもだけど、特に高野くんと親しくしている女子はいなくない?」

「クラスでもみんなと話してるしね」


高野くんはみんなと仲が良い。
こんな私に話しかけてくれるくらいだもん。

男子だと平田くんとは親友みたいだけど、彼のこともよく知らないや。


「私の予想だと、他校の生徒かなぁ。後は、幼馴染とか?」

お弁当箱を開けながら、多絵の予想を聞く。

お母さんが作ってくれたオムライスと唐揚げが食欲をそそる。もう気持ちの悪さはどこかに消えていた。


「きっと、可愛い彼女だろうね」

高野くんに吊り合うような可愛くて美人な女の子。自分に自信があって私とは正反対なのだろう…。


「美男美女かぁ、羨ましい!」

多絵はそう言うけれど、彼女だって間違いなく美女の(たぐ)いに入る。

会話をするたびにくるくると変わる表情に目が離せない。さっきまでは緊張していたけれど、話せば話すほど気分が上がってくる。

彼女の楽しい雰囲気が私にまで伝染するのだ。
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