心に刻まれし、君への想い
多絵がサンドイッチを頬張り、会話が途切れたが、もう居心地の悪さは感じなかった。
今日、初めて多絵と会話をしたばかりなのに落ち着いて話せている。
「多絵、話しかけてくれてありがとう。1年の時は女子の友達が全然できなくて…一緒にお昼を食べこともなかった」
ひかれるかと思ったけれど、多絵はすぐに頷いてくれた。
「そっか、じゃぁ明日からも一緒に食べよ」
「いいの?他のクラスの友達は?」
「うん、大丈夫。今度、雪菜にも紹介するね。きっと仲良くなれるよ!」
「ありがとう」
中学生活で初めて友達と食べるお昼ご飯はいつもより美味しくて、目の奥が熱くなった。