心に刻まれし、君への想い
「てかおまえ、昼、誰かと食べてた?」
「え?気付いてた?」
そうだ!礼司に多絵ちゃんの話をしないと。やっと私にできた女の子の友達の話を!
「いや、昼寝しようと思って行ったら、話し声が聞こえたから」
「え?来てたの?」
邪魔しないように声を掛けなかったんだ。変なところで気を遣うのだから礼司らしい。
「ね、昼寝ってちゃんと夜に寝てる?寝れてないの?」
「あ?成長期だから、何時間寝ても眠いんだよ」
そういうものなのかなあ。
確かに礼司の身長は日々伸びているけど、成長期という理由で納得してもいいものか。
「それより、友達できたんだ」
「そうなの!後ろの席の大村 多絵ちゃんが話しかけてくれたの。たくさん話をして、楽しかったなぁ。また明日も食べよって言ってくれたの!」
興奮しながら話せば、礼司は笑ってくれた。