心に刻まれし、君への想い

「私にもやっと女友達ができたよ!」

「良かったな」

頭の後ろで腕を組んだ礼司は白い歯を見せて笑ってくれた。


「ヤバいよね、こんなことってある?」

「はいはい」

「神社にお礼を言いに行かないと」

「神社って灯里(あかり)神社?」

「そうだけど?」

「止めておけ」

礼司は足を止めて、私を見下ろした。小学6年生までは私の方が背が高かったのに、いつの間にか追い越されて見上げるようになっていた。

中学1年生の時、最後に聞いた身長は175㎝だったけれど、それよりも伸びたよね。私の身長は160㎝から全然伸びないし、羨ましい。

「灯里神社の階段から落ちたんだろ?おまえはドジだから、もう行くなよ」

なんだ、心配してくれてるんだ。
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