心に刻まれし、君への想い

本日二度目のお賽銭を投げて、手を合わせる。


神様、おばあちゃん、今日も友達ができたよ。

見守ってくれてありがとうございます。


小さな声でお礼を言ってから目を開けると、隣りの礼司は意外にもまだ目を閉じていた。

真剣な横顔から目線を外す。

礼司はなにを祈っているのだろう。

目を開けた時、私が見ていたら嫌だろうから再び目を閉じる。


神様、どうか礼司のお願いを叶えてください。


本当にいい奴なんです。
分かりにくいけど、優しくて気遣いのできる男です。

彼が何か願っているのなら、チャンスをあげてください。彼は祈るだけでなく、絶対に努力できる人間です。お願いします。
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