心に刻まれし、君への想い

黒糖味のカリカリ食感のドーナツを食べ終え、英語のプリントを取り出す。宿題の範囲が広くて、見るだけで眠くなる。


「そうだ、これ知ってる?」

本日3つ目のチョコドーナツを買い、席に着いた礼司に英語の単語帳を見せる。犬の落書きがされていたページだ。


「たぶん、私のいない間に誰かが書いたのかな?イタズラかとも思ったんだけど、ガンバレって応援されてるし…」


礼司は私から単語帳を取り上げて、そのページを見た。そして顔をしかめる。


「………俺じゃない」

なに、その間は?

でも礼司の筆跡でないことは見れば分かる。


「礼司の友達の仕業(しわざ)?」

礼司に単語を貸した時に、描かれたのかな?平田くんとか?
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