ただ、この夜から抜け出したくて。
「俺が真面じゃないっていうやつが、真面じゃないんだ。みんな俺のことを何も知らないくせに、変なやつだって噂ばっかり広めて…」
「何も知らないと思うなら、知ってもらえば良いじゃないですか」
「俺の話なんか、誰が聞くかよ!」
「…子どもですね、あなたは。自分の主張を聞き入れてもらえなくて、暴れたり泣いたり、他人を困らせることばかりして、構ってもらおうとする。でもそれ、逆効果って知ってました?」
挑発しすぎた。質問すると椅子から突然立ち上がり、僕の胸ぐらを掴もうとしてきた。
班長が直前で止めてくれたけど、危うく殴られるところだった。