アキアカネとあおいそら
page16:天の恋愛観と花火
夏休みも半ば。課題やら部活やらに忙しい中、天は悩んでいた。小説の執筆は順調。文芸部部長のケイトからも「いいね!」とたくさん反応をもらっていた。もちろん読者にも。
天の悩みは他にある。葵のことだ。全国大会も終わり、大会前に比べ葵もようやく部活休みができたのは知っている。だから、おめでとうの意味をこめて、お疲れ様会をしようと考えていた。
そして、それを伝えるタイミングを伺っていた矢先、動きが止まったのである。
いったいなんと言って誘おうかと。
部活の時に会いに行くと他の人に聞かれる。
メッセージに残すと変な文章だったら詰み。
手っ取り早く電話は天の気持ち的に無理。
「ううーん」
天は自室で唸りつつ考える。少し横になった方が考えが纏まるかもしれない、と布団に寝転ぶが何も変わらず。ただ時間だけが過ぎていく。
ふとスマホを手に取り見るも葵から連絡はない。今までもそんなに頻繁にやりとりがあったわけではないが、いいタイミングでいつも葵から連絡があった。大会前に忙しくなり、それも減ったのだが、もう大会も終わっているのに以前として連絡はこない。
こんなウダウダするなら自分から?いやいや、なんか調子乗って誘ってるとか断られた時のダメージが……と天が考えていると、スマホの通知音が鳴る。
バッと見てみるとそこには葵の名前。天は顔をにんまりとさせ、メッセージを確認する。
【赤音さん、お盆はどこか出かけたりしますか?】
【行かないよ。田舎に親戚もいないし。安岐くんは?大阪行くの?】
【うちは今年は戻らない予定ですね。俺も部活が忙しいので。兄も大学がありますから】
そんなやり取りをして、天は少し嬉しくなる。葵と夏休み会う機会が減らないことに。まだ何の約束もしてないのだが。ここで、天はハッとした。誘うなら今だと。
天の悩みは他にある。葵のことだ。全国大会も終わり、大会前に比べ葵もようやく部活休みができたのは知っている。だから、おめでとうの意味をこめて、お疲れ様会をしようと考えていた。
そして、それを伝えるタイミングを伺っていた矢先、動きが止まったのである。
いったいなんと言って誘おうかと。
部活の時に会いに行くと他の人に聞かれる。
メッセージに残すと変な文章だったら詰み。
手っ取り早く電話は天の気持ち的に無理。
「ううーん」
天は自室で唸りつつ考える。少し横になった方が考えが纏まるかもしれない、と布団に寝転ぶが何も変わらず。ただ時間だけが過ぎていく。
ふとスマホを手に取り見るも葵から連絡はない。今までもそんなに頻繁にやりとりがあったわけではないが、いいタイミングでいつも葵から連絡があった。大会前に忙しくなり、それも減ったのだが、もう大会も終わっているのに以前として連絡はこない。
こんなウダウダするなら自分から?いやいや、なんか調子乗って誘ってるとか断られた時のダメージが……と天が考えていると、スマホの通知音が鳴る。
バッと見てみるとそこには葵の名前。天は顔をにんまりとさせ、メッセージを確認する。
【赤音さん、お盆はどこか出かけたりしますか?】
【行かないよ。田舎に親戚もいないし。安岐くんは?大阪行くの?】
【うちは今年は戻らない予定ですね。俺も部活が忙しいので。兄も大学がありますから】
そんなやり取りをして、天は少し嬉しくなる。葵と夏休み会う機会が減らないことに。まだ何の約束もしてないのだが。ここで、天はハッとした。誘うなら今だと。