アキアカネとあおいそら
ふっと笑う葵。その表情はいつかみた雄の色気が漂うもので、方言もあいまって天は顔が更に赤くなる。そんな天に葵は距離を詰めて、耳元でそっと囁く。
「ギャップ萌え、ええやろ?もっと魅せたるよ」
「〜っ!?」
天はバッと葵から離れて耳を押さえる。その様子に葵は満足そうに笑うと、スマホをとりだした。
「連絡先交換しましょう。また絡まれたりしても心配ですし」
「もう、大丈夫だと思うけど?」
「俺がしたいんです。ダメですか?赤音さん」
その言い方はズルいと思う。そんな風に言われて断れるわけがない。天もスマホを取り出すと連絡先を交換するのだった。
そのまま天に有無を言わさず葵は自分の帰り支度を済ませて、共に帰ることに。最寄駅でサヨナラかと思いきや家まで送るという彼の笑顔の圧に逆らえず、天はおとなしくされるがままになった。
「じゃぁ、また連絡しますね」
天の家の前、葵はそう言って手を振って去っていく。天はその背中を見送りながら思うのだ。この気持ちは……なんだろう?
『ギャップ萌え』その言葉が妙にっくりきてしまうのは何故なのか。それは天はまだ気づかない。今日のこともまた小説のイイネタになったとほくほくするのだった。
「ギャップ萌え、ええやろ?もっと魅せたるよ」
「〜っ!?」
天はバッと葵から離れて耳を押さえる。その様子に葵は満足そうに笑うと、スマホをとりだした。
「連絡先交換しましょう。また絡まれたりしても心配ですし」
「もう、大丈夫だと思うけど?」
「俺がしたいんです。ダメですか?赤音さん」
その言い方はズルいと思う。そんな風に言われて断れるわけがない。天もスマホを取り出すと連絡先を交換するのだった。
そのまま天に有無を言わさず葵は自分の帰り支度を済ませて、共に帰ることに。最寄駅でサヨナラかと思いきや家まで送るという彼の笑顔の圧に逆らえず、天はおとなしくされるがままになった。
「じゃぁ、また連絡しますね」
天の家の前、葵はそう言って手を振って去っていく。天はその背中を見送りながら思うのだ。この気持ちは……なんだろう?
『ギャップ萌え』その言葉が妙にっくりきてしまうのは何故なのか。それは天はまだ気づかない。今日のこともまた小説のイイネタになったとほくほくするのだった。