これからもキミと一緒に居たいから。
プロローグ

この町にさようなら。

「結花ー?」
お母さんが私のことを呼ぶ。
私は今日引っ越すのだ。
「はーい!」
この家も最後だ。
今までありがとう。
そう思いながら窓から空を見上げた。
って!呼ばれてたんだった!!
そう思い、部屋から出てお母さんの元に向かう。
「お母さん。どうしたの?」
もう行くのかな?
荷物をまとめているお母さんに私は尋ねた。
返事を待っているとお母さんが真剣な顔をした。
なんだろう、?そう思いながらお母さんが話すのを待った。
「結花。これから引っ越すところは結花にとって大切なことよ。」
え、?
なんの事話だろう、?
引っ越す町が私にとって大切、?
「まぁ深く考えなくていいわよ。」
そう笑いながら言うお母さんに自然と不思議に思えてしまう。
でもお母さんも深くは考えなくていいって言っていたし、いっか!
この時私は深く考えていなかった。
「よし!じゃあ車に荷物入れよっか!」
そう言いお母さんが荷物を持ち車に入れる。
私も自分の荷物を車に入れた。
どうゆう町なんだろうか、、、。
そう思いながら車に乗る。
この町も良かったなのにな、、、。
まあお母さんの仕事の都合だししょうがないか、、、。
「結花。それじゃあ出発するわよ。」
「はーい!」
元気よく返事をするとお母さんが微笑み、運転を始めた。
お世話になりました。
そう思いながら自分の家を見つめた。
そうだ!お母さんにどんな町か聞こうかな?
そう思いお母さんに質問した。
「お母さん。これから住む町ってどんな町なの?」
お母さんは少しびっくりしたような顔をしたがすぐに微笑み答える。
「町の皆さんとっても優しい人よ。それと山がいっぱいあるわよ。」
そうなんだ、、、。
そう思っていた時少し頭が痛くなった。
痛いな、、、。
でもいつもの痛みと少し違う気が、、、
何かおかしい痛みだった。
私はこの時この町に不安を感じていた。
山。この単語が何故だか嫌な感じがした。
今まではそんなに山に行ったことは無い。
小学校の時山に登ったくらいだ。
その時はそんなに不安にならなかった。
でも次の町の山ってことが不安に感じる。
なんなんだろう、?
そう思いながらも痛みに耐え、お母さんに話しかけた。
「そうなんだね。少し不安だったけど楽しみだな〜!」
お母さんを見ると少し不安そうな顔をしていた。
どうしたんだろう、?
頭痛いのバレて心配してる、?
そう思ったが、お母さんに言われたことを思い出した。
『結花。これから引っ越すところは結花にとって大切なことよ。』
やっぱりなにか関係してるのかな、?
この頭の痛み、不安、山っていう単語。
町に行けば何かがわかる気がする。
そう思いながらお母さんをまた見ると、お母さんは、微笑み
「大丈夫よ。絶対に結花には良くしてもらえるから。」
そうなんだ、、、、。
そう思いながら空を見上げた。
不意に眠気に襲われ私は眠った。
機体と少しの不安を抱えながら。
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