これからもキミと一緒に居たいから。

律樹くん

「、、、2人とも行っちゃった」
私は1人になった病室でそう呟いていた。
でもなんだか病室が賑やかになったらうるさくて目覚めるのかな、??
どうなんだろう?
なんか話しかけるのがいいって言う気がするけど、、、。
私はそんなことを思いながら律樹くんの顔を見つめた。
律樹くんいつ覚めるんだろう、、、。でも覚めないかもって言われてるんだもんね、、、。
このまま一生覚めないかもなんだもんね、、、。
そうなったらどうしよう、、、。
言いたいことちゃんと言えてないよ、、、。
でも言ったところで困らせるだけなのかな、??
「律樹くん、、、。」
律樹くんはどうしたら目覚めてくれますか?
どうしたらいいの、?
私が出来ることってあるのかな、??
「、、、律樹くん。今日はね、沙希ちゃん達が来てくれたね。」
私は1人で律樹くんにそう言った。
もちろん反応はなかった。
こうゆう事だと反応ないんだよね、、、。
でもきっと来てくれて喜んでるよね
「律樹くん、どうしたら目覚めてくれるのかな、??」
私はそう言葉にするとなぜだか悲しくなってきた。
あぁ言わなきゃ良かったな、、、。
「早く目覚めてよ、、、。」
違う、、、そんなことが言いたい訳じゃないのに、、、。
「律樹くんが目覚めたらさ、、、言いたいことがある」
律樹くんに早く言いたいよ、、、。
今だけでも、、、今だけでも言わせてください
「律樹くん。大好きだよ。」
私はそう言うとなぜだか涙が出てきた。
もう、律樹くんは覚めない気がしてしまって。
お願い、、、お願いだから
「律樹くん目覚めて、、、。」
私は律樹くんが使っている布団に顔を押し付けた。
ダメだな、、、律樹くんの前なのに泣いてばっかで、、、。
こう言っても目覚める訳でもないのに
私は顔をあげ自分のハンカチで涙を拭いた。
沙希ちゃん達にバレないようにしないと、、、。
そんなことを思っていたら律樹くんの体が動いた気がした。
、、、気のせいだよね、??
そう思い私は沙希ちゃん達が来るのを待っていたが次の瞬間

「、、、ん、。」

そんな律樹くんの声がしてまさかだと思った。
私は顔をあげられずにいた。
でもあげないと、!!
私がそう思い顔をあげると律樹くんのまぶたが少しづつひらいた。
「、、、ここは、、。」
、、、律樹くんの声だ、、、。
律樹くんが、目を覚ました、、、。
私はさっき泣いたばかりなのにまた涙が出てきた。
「律樹くん、、、良かった、、、良かった、、、。」
私がそう呟くと律樹くんはびっくりしたように私を見ていた。
「律樹くん、体調大丈夫、?」
私が泣きながら恐る恐る律樹くんに聞いた。
この時の私は安心しきっていた。
私は律樹くんが目覚めた安心で忘れていたのだ。
「あなた誰ですか?」
「、、、え、?」
『記憶喪失になる可能性が高い。』
私はそのことを忘れていた。
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