ミルクティーの音色
俺は出席簿を握って立ち上がると、職員室に向かって歩いた。
どうしてこんなにも気分が落ち込んでいるのか、自分でもよく分からない。


たったひとつ分かることは、俺は大していい人間ではなかったということだけだ。


とはいえ公私混同は許されない。
もう教え子に手を出している時点でアウトかもしれないが。


俺は深呼吸をすると、重たい職員室のドアを押した。


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