ミルクティーの音色
時間は早いけれどふたりともお腹がすいていたので、夜ご飯にすることにした。
ぺりりとフィルムを剥がして蓋を開ける。
麻婆茄子からは山椒の香りが、焼肉弁当からは甘辛い焼肉のタレの香りが漂ってくる。
いただきますと手を合わせて、麻婆茄子丼を口に入れる。
ぴりぴりとした山椒の辛みが美味しい。
焼肉弁当を食べている佐々木さんも美味しさに目を輝かせていた。
「美味しいです、これ」
「ね。サラダも美味しい」
サラダはさっぱりとしていて美味しかった。
横にいる佐々木さんの手が止まっている。
何を食べようか迷っているような素振りだ。
「先生のも食べたいです」
そう言いながら焼肉弁当を差し出してきた。
迷っていたのはこういうことだったのか。
いいよと言いながら俺の麻婆茄子丼を手渡すと、佐々木さんの顔がほころんだ。
俺も焼肉弁当を受け取って一口食べた。
「なんか、幸せです。すっごく」
同じようなことを思った。
ただふたりでご飯を食べているだけなのに、それがどうしようもなく幸せで。
ぺりりとフィルムを剥がして蓋を開ける。
麻婆茄子からは山椒の香りが、焼肉弁当からは甘辛い焼肉のタレの香りが漂ってくる。
いただきますと手を合わせて、麻婆茄子丼を口に入れる。
ぴりぴりとした山椒の辛みが美味しい。
焼肉弁当を食べている佐々木さんも美味しさに目を輝かせていた。
「美味しいです、これ」
「ね。サラダも美味しい」
サラダはさっぱりとしていて美味しかった。
横にいる佐々木さんの手が止まっている。
何を食べようか迷っているような素振りだ。
「先生のも食べたいです」
そう言いながら焼肉弁当を差し出してきた。
迷っていたのはこういうことだったのか。
いいよと言いながら俺の麻婆茄子丼を手渡すと、佐々木さんの顔がほころんだ。
俺も焼肉弁当を受け取って一口食べた。
「なんか、幸せです。すっごく」
同じようなことを思った。
ただふたりでご飯を食べているだけなのに、それがどうしようもなく幸せで。