ミルクティーの音色
「特にないですね。基本的に家で飲むので」

「そうなんですね、わたしも家で飲むことよくあります」

「楽じゃないですか、家で飲むほうが」

「分かります。居酒屋も居酒屋でいいんですけどね」


話をしていくうち、町田先生はかなりの酒飲みであることが分かった。
毎日とは言わないが、一週間のうち半分ほどは家で飲んでいるらしい。
飲む種類も様々で、ビールを飲む日もあれば、チューハイやワイン、焼酎を飲む日もあるらしい。


「着きました、ここです。焼き鳥が美味しいんですよ」


町田先生が案内してくれた店はサラリーマンが集うような居酒屋。
二十代前半の女性がこんな場所を知っているなんて。
やっぱり、町田先生はかなりの酒飲みだと思う。


「すみませーん、生ひとつ。渋谷先生は?」

「じゃあ俺も生を」


すぐに生ビールが運ばれてきて、それを喉に流し込みながらメニューを開いた。
美味しそうな焼き鳥や、酒に合いそうなつまみの写真が並んでいる。
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