ミルクティーの音色
「次ですか?音楽ですよ、先生の」
「あぁ、そっか。じゃあ行こ」
腕を引かれて、屋上を後にする。
毎回屋上を出るときは言葉にし難い罪悪感でいっぱいになっていたのに、今日はその欠片もない。
「あ、そうだ」
私より数歩先に階段を下りていた先生が振り向く。
窓から差し込む柔らかい光に包まれて、先生の黒髪が艶を帯びる。
「佐々木さん、もうサボんないでよ?少なくとも、俺の授業は」
わざわざ振り返って言ってきたから、深刻なことかと少し焦った。
なんだそんなことかと思い、先生の隣に並ぶ。
「分かりました、先生の授業だけはサボんないであげます」
「いや他の授業も出ろよちゃんと」
甘くて優しい、ミルクティーみたいな匂い。
それが鼻に残ったまま、離れない。
「あぁ、そっか。じゃあ行こ」
腕を引かれて、屋上を後にする。
毎回屋上を出るときは言葉にし難い罪悪感でいっぱいになっていたのに、今日はその欠片もない。
「あ、そうだ」
私より数歩先に階段を下りていた先生が振り向く。
窓から差し込む柔らかい光に包まれて、先生の黒髪が艶を帯びる。
「佐々木さん、もうサボんないでよ?少なくとも、俺の授業は」
わざわざ振り返って言ってきたから、深刻なことかと少し焦った。
なんだそんなことかと思い、先生の隣に並ぶ。
「分かりました、先生の授業だけはサボんないであげます」
「いや他の授業も出ろよちゃんと」
甘くて優しい、ミルクティーみたいな匂い。
それが鼻に残ったまま、離れない。