太陽みたいなキミだから
先輩はなにが悪かったのか全くわかっていないみたいだ。
わたしが知りたいのは、樋口さんがどういう考えで行動しているか……つまり「内面」のことで、家族構成とか教室でなにをしているか……みたいな極めて個人的な情報じゃないのに。
「たしかに気になるとは言いましたよ? でも知りたいのってそういうことじゃないっていうか……ちょっとキモチワルイっていうか……」
『キモチワルイ』
そう言われたのがよっぽどショックだったらしい。いつも笑顔のエージ先輩が珍しくうなだれている。
「芽衣のためになにかしてあげたくてオレなりに調べたんだけど、き、キモチワルイって……」
「いえ、あの、気持ちはうれしいんですけど……」
うるんだ目でわたしを見つめてくる。その姿はまるで捨てられた子犬のようで、見ていると胸が痛んだ。
ず、ずるい。
「……あの、趣味、は……なんだったんですか?」
これ以上責める気にはなれず、さっきの報告レポートの続きを促した。
そのとたん、エージ先輩はパッと顔を輝かせる。
「それはね、ひ・み・つ」
「は……はぁ⁉」
「あはっ、だってこの先は実際に見てもらった方がわかると思うし」
「途中まで言われたら気になるじゃないですか」
「気になるんだーそっかー、オレの調べたことが気になるんだー」
「……っ!」
なに、この人!
エージ先輩、さっきわたしが言った「キモチワルイ」を相当根に持っているにちがいない。
べ、と舌を出して、いたずらっぽく笑っている先輩を見て、そう思った。
なんていうか……やっぱりエージ先輩はちょっと変な人で……意地悪だ。
「もういいです」
「あはは、怒らないでよ。ね、芽衣、デートしない?」
わたしが知りたいのは、樋口さんがどういう考えで行動しているか……つまり「内面」のことで、家族構成とか教室でなにをしているか……みたいな極めて個人的な情報じゃないのに。
「たしかに気になるとは言いましたよ? でも知りたいのってそういうことじゃないっていうか……ちょっとキモチワルイっていうか……」
『キモチワルイ』
そう言われたのがよっぽどショックだったらしい。いつも笑顔のエージ先輩が珍しくうなだれている。
「芽衣のためになにかしてあげたくてオレなりに調べたんだけど、き、キモチワルイって……」
「いえ、あの、気持ちはうれしいんですけど……」
うるんだ目でわたしを見つめてくる。その姿はまるで捨てられた子犬のようで、見ていると胸が痛んだ。
ず、ずるい。
「……あの、趣味、は……なんだったんですか?」
これ以上責める気にはなれず、さっきの報告レポートの続きを促した。
そのとたん、エージ先輩はパッと顔を輝かせる。
「それはね、ひ・み・つ」
「は……はぁ⁉」
「あはっ、だってこの先は実際に見てもらった方がわかると思うし」
「途中まで言われたら気になるじゃないですか」
「気になるんだーそっかー、オレの調べたことが気になるんだー」
「……っ!」
なに、この人!
エージ先輩、さっきわたしが言った「キモチワルイ」を相当根に持っているにちがいない。
べ、と舌を出して、いたずらっぽく笑っている先輩を見て、そう思った。
なんていうか……やっぱりエージ先輩はちょっと変な人で……意地悪だ。
「もういいです」
「あはは、怒らないでよ。ね、芽衣、デートしない?」