太陽みたいなキミだから
目を開けると、白い天井が目に入った。
ここは、どこ? さっきのは……夢?
まだぼんやりする頭でゆっくり横を見たら、何度か見たことのある景色が広がっていた。
並んだベッド、薬品の並んだ棚、白衣がかけられたイス、骨格標本に体重計。ここは……保健室だ。
そっかわたし……あのとき倒れちゃったんだ。
だとしたらエージ先輩がここまで運んでくれたんだろうか。でも肝心の先輩の姿はない。
と、そのとき。
ガラッと音をたててドアが開いた。
「せんぱ……――」
エージ先輩がやってきたものだと思った。だけど保健室に入ってきたのは、
「ぶ、部長……?」
片桐部長だった。
「目が覚めたか。よかった」
部長は爽やかに笑うと、中央にあった丸椅子にどかっと座った。
「えっと……部長がここまで……?」
「上からドンッて音がしたから来てみたら、杉咲が倒れてるんだもんな、驚いたよ。おまえ本当に運がいいんだぞ? オレがたまたま美術室に残ってて、たまたま保健の先生もいたからよかったものの、あのままだったら雨の中、誰にも気づかれずに過ごすことになったんだからな」
そういえば、美術室はすぐ下だったっけ……。
「あの、ありがとうございます」
控え目にそう言ったら、部長は「ん」と短く言って、照れたように頭をかいた。
「あー……その……一応言っておくが、服は先生がやったんだからな」
服……?
そう言われて気がついた。わたしはいつの間にか、ジャージ姿になっている。
「いや、ほら、雨でぬれたままだと風邪をひくからって先生が……あっ、いや、その……そのジャージはまだ一度も着ていないもので……きれいだから」
ここは、どこ? さっきのは……夢?
まだぼんやりする頭でゆっくり横を見たら、何度か見たことのある景色が広がっていた。
並んだベッド、薬品の並んだ棚、白衣がかけられたイス、骨格標本に体重計。ここは……保健室だ。
そっかわたし……あのとき倒れちゃったんだ。
だとしたらエージ先輩がここまで運んでくれたんだろうか。でも肝心の先輩の姿はない。
と、そのとき。
ガラッと音をたててドアが開いた。
「せんぱ……――」
エージ先輩がやってきたものだと思った。だけど保健室に入ってきたのは、
「ぶ、部長……?」
片桐部長だった。
「目が覚めたか。よかった」
部長は爽やかに笑うと、中央にあった丸椅子にどかっと座った。
「えっと……部長がここまで……?」
「上からドンッて音がしたから来てみたら、杉咲が倒れてるんだもんな、驚いたよ。おまえ本当に運がいいんだぞ? オレがたまたま美術室に残ってて、たまたま保健の先生もいたからよかったものの、あのままだったら雨の中、誰にも気づかれずに過ごすことになったんだからな」
そういえば、美術室はすぐ下だったっけ……。
「あの、ありがとうございます」
控え目にそう言ったら、部長は「ん」と短く言って、照れたように頭をかいた。
「あー……その……一応言っておくが、服は先生がやったんだからな」
服……?
そう言われて気がついた。わたしはいつの間にか、ジャージ姿になっている。
「いや、ほら、雨でぬれたままだと風邪をひくからって先生が……あっ、いや、その……そのジャージはまだ一度も着ていないもので……きれいだから」