太陽みたいなキミだから
つまんない。わたしが二人にちょっとでも同調しなかったら『つまんない』んだ。
「……ふ」
思わず口から息がもれる。
今までなにをやってきたんだろう。
この子たちに必要とされたくて、ずっと時間を無駄に過ごしてきたんだ。
わたしは勢いよく席を立った。ガタッとイスが大きな音をたてる。
「――そうだよ、わたし、つまんないんだ」
目を丸くする二人をしり目に廊下に飛び出した。人混みの中をかきわけて進む。
わたしはもう、無理してがんばらなくていいんだ。
行きたい場所、やりたいこと……わたしが決める。
◇
――また、ここに来てしまった。
抜けるような青空がどこまでも広がる。
さんさんと降り注ぐ陽光があまりにも眩しくて、わたしは思わず目をつむった。
――芽衣。
先輩の声が、頭の中で反響する。
もしかして。そう思い目を開けるけど、やっぱりそこには誰もいなかった。
文化祭でにぎわう校内とちがって、屋上は驚くほど静かだ。静かで、そして、さみしい。
見慣れたオレンジ頭が見えないから、余計に。
来るんじゃなかった。
もういないとわかっていても、どうしても足がここに向いてしまう。先輩のいた形跡が残ってないか、探してしまう。
なんでもいい。そのオレンジの髪の毛一本でもいいんだ。
彼がたしかにここにいたってことを、感じたい。
少しでも空に近づきたくて、わたしは階段室の上に上がることにした。
こんなところのぼっていいのかな、なんて思っていたころが懐かしい。
思えば、エージ先輩に連れられて見たここでの景色が、すべての始まりだった。
「……ふ」
思わず口から息がもれる。
今までなにをやってきたんだろう。
この子たちに必要とされたくて、ずっと時間を無駄に過ごしてきたんだ。
わたしは勢いよく席を立った。ガタッとイスが大きな音をたてる。
「――そうだよ、わたし、つまんないんだ」
目を丸くする二人をしり目に廊下に飛び出した。人混みの中をかきわけて進む。
わたしはもう、無理してがんばらなくていいんだ。
行きたい場所、やりたいこと……わたしが決める。
◇
――また、ここに来てしまった。
抜けるような青空がどこまでも広がる。
さんさんと降り注ぐ陽光があまりにも眩しくて、わたしは思わず目をつむった。
――芽衣。
先輩の声が、頭の中で反響する。
もしかして。そう思い目を開けるけど、やっぱりそこには誰もいなかった。
文化祭でにぎわう校内とちがって、屋上は驚くほど静かだ。静かで、そして、さみしい。
見慣れたオレンジ頭が見えないから、余計に。
来るんじゃなかった。
もういないとわかっていても、どうしても足がここに向いてしまう。先輩のいた形跡が残ってないか、探してしまう。
なんでもいい。そのオレンジの髪の毛一本でもいいんだ。
彼がたしかにここにいたってことを、感じたい。
少しでも空に近づきたくて、わたしは階段室の上に上がることにした。
こんなところのぼっていいのかな、なんて思っていたころが懐かしい。
思えば、エージ先輩に連れられて見たここでの景色が、すべての始まりだった。