俺と彼女の猫な話【短編】
「できたよ。食べよう」
正座して合掌。
「いただきます」
「いただきま〜す」
そして、足をくずす。
うまい!直美のつくる料理はうまい。
腹減ってたしな。
ん!?まだ泣いてる。
目にいっぱい涙溜めて鼻水すすりながら食べている。
「まだ泣いてんの?」
見兼ねて言った。
「だって、かわいそうだよ。生きていたんだよ。それをわたしが………」
直美はハンバーグを食べながらいう。
牛を殺して解体し、肉をミンチにして焼いて食べる。
これがハンバーグだ。
猫が死んだかわいそう。
ハンバーグはおいしい。
人間の矛盾。