暗闇の星屑、夜明けの太陽 〜番外編〜
餞の言葉 エミ
「ハルちゃんとまだキスしてないんだよー
エミちゃん、どぉ思う?」



「だってまだ付き合ったばっかりでしょ」



「もぉ3日もたったよ!
1日目は仕方ないとして
2日目は期待してたのに何もなくて
今日もしてくれなかったー」



3日目…



「まだ3日目だよ
そんな心配すること…」



「だって付き合う前にキスする人もいるじゃん」



「それは…
そーゆー人もいるよね…
きっとイズミちゃん大切にされてるんだよ」



私に恋愛相談をしてるイズミちゃんは
私の友達…ではなくて

小学生の時に私のクラスだった生徒



この春から大学生

小学生だった子が大学生になる

私も年をとったということか…



「ハルちゃんのこと、好きなのに…
なのに…なのに…」



「うん、わかるよ
大好きなんだね」



ハルちゃんというのは

この子の彼氏で…

私の幼馴染で…

私の元カレ…



そしてもっとややこしくなるけど

この子の高校の担任でもあった



高校を卒業して

ハルは真面目だから
ちゃんと4月になるのを待って

ふたりは付き合い始めた



で、それが今日で3日目らしい



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