暗闇の星屑、夜明けの太陽 〜番外編〜
ハルとキスしたいと
真剣に悩んでるイズミちゃんは

可愛い



この子が小学生から大学生になる年月

私は何をしてたかな?



ハルという彼氏がいたのに
ホストに夢中になってた



ハルの優しさに甘えてた



それで10年ダラダラ付き合って
この前フラれた



ハルにフラれる時は
きっとハルに好きな人ができた時だ

そう思ってた



なんでもっと早くできなかったの?

そしたらもっと早く私はフラれてた



付き合ってる時は
正直ハルを大切と思ってなかった

恋愛感情があったのかもよくわからない



彼氏のハルにキスされるより
お気に入りのホストに抱かれたいと思ってた



ハルにフラれた時
すごく大切なものを失った気がした

取り返しがつかないことをしてしまったと思った



ハルとは幼馴染にも戻れない



そう思ったけど
ハルは私を許してくれた



「幼馴染に戻ろう
これからも大切にするから…」

そう言ってくれたハルを愛おしく思った



だけど
もぉ彼女には戻れない



「エミちゃんはハルちゃんと
何日目でキスした?」



目の前にいる
今カノの存在があるから



この前まで勉強教えてたのに
凄い質問きた



「何日目だったかな…」



そんなことも覚えてない



ハルとキスする前に
当然、お気に入りのホストとキスしてた



「いっぱいした?」



飲んでたカフェオレが
鼻から出そうになる



こーゆー話はカフェじゃなくて
居酒屋でする話じゃない?



あ、イズミちゃん飲ませたらダメだ

まだ18歳



イズミちゃんもこの前まで
ホストクラブで遊んでた

きっとお酒飲んでたよね

18の頃の私みたい



夜の繁華街で
小学校の卒業式ぶりの再会だった



私を見てるみたいで心配になった

私がホストにハマった年齢と同じ



きっとハルとセイも
私のこと心配だったんだろうな



そんなふたりの気持ちなんか
ぜんぜんわからなかった

18歳の私には



ハルにフラれなかったら
まだわかんなかったかもしれない



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