暗闇の星屑、夜明けの太陽 〜番外編〜
エミに殴られるか
爆笑されるか

そう思ったけど…



目の前のエミは泣いた



エミの気持ちちゃんと確認しないかった
オレが悪いけど

泣くとは思ってなかった



「あ…ごめん…
ま、無理か…
やっぱ無理か…」



「バカだね…

双子って、やっぱり似てるね
ふたりともバカなの?

私なんか、放っといていいのに…

ただ、偶然同じ年に産まれて
ただ、たまたま隣に住んでるだけの人だよ

守りたいとか…愛してるとか…
バカじゃないの?」



「うん、バカかもしれないけど…
大切なのは本当だから」



「セイの…バカ…」



エミは可愛い



物心ついた時から
たぶんエミが好きだった

大切な存在だった



守らなきゃ…って
きっと本能で感じた



もしかして
今が本当にエミを守る時じゃね?

泣かせたらダメだ



大切な子の涙に男は弱い



泣いてるエミをそっと抱きしめた



「エミ…
さっき言った話は全部本当だから…

エミのこと、一生守る」



「全部…本当って…
セイの子供産む話も…?」



「うん…それはまぁ、追々考えてこうか…」



それはやっぱ無理があるか…



「双子がいいな…」



「え?」



「可愛い双子がいい」



え…それって…

OKてこと???



「じゃあ、双子が産まれるまで頑張ろう!」



「とりあえず、ちゃんと仕事して」



「頑張るから任せて!」



胸を張ったオレの胸に
エミが埋まった



大切にするから

エミも子供たちも



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