彼女が服を着替えたら
またダメだった‥‥
なんでダメだったんだろ‥
私‥‥もう誰とも付き合える気がしない。


いつもこうだ。いつも捨てられる‥‥

こんな思いするのはもう最後でいい。


悠介‥‥‥


こころの中で名前を唱えると、
一年過ごした思い出が蘇り
すぐ嫌いになれない苦しさでいっぱいになる。


はぁ‥‥頼んだ飲飲み物があったかくて良かった‥


明日が週末の金曜日の夜


家路に急ぐ人、
夜な夜な遊びに街へ繰り出す若者、


その合間を抜けてわたしは仕事場に
戻ってきてしまった。


家に帰りたくない‥‥

帰って一人でいたらどうせ泣いて
変なこと考えてしまいそうだったから




「‥‥流石に倉庫内は誰もいないか‥」


事務所には明かりがついていたけど、
基本的に倉庫内は残業は殆どない。
その代わり二交代で
午前5時から午後3時までと、
午前9時から午後5時までに
分かれている。


閉められたシャッターの前に
しゃがんで座ると膝を抱えて俯いた。
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