彼女が服を着替えたら
私が担当する荷物の整理やピッキングは、
自社の製品発注を受けている受け入れ先に
時間までにパッキンして詰め込み、
伝票を貼って出荷できる状態に
するのがメインになり、
私の他にも委託のパートさんが数名時々
入ってくれている。


大倉さんか‥‥


私以外の女性社員でこの仕事選ぶなんて
自分で言うのもなんだけど珍しいことだ


おとなしそうといえばそうだけど、
綺麗で大人っぽい子にも見える。


私がここを選んだのは、対人が苦手で、
なるべく気を使わなかったり話さずに
仕事したかったからで、
今でも企業は大手だし、入社できて
良かったと思っていた。


『甲斐田さん‥よろしくお願いします。』


「あ、こちらこそ。
 よろしくお願いします。」


ニコリと笑う彼女に、頭をペコリと下げる。


なんか作業着より、
事務服とか可愛い服の方が似合いそうなのに
勿体ないな‥‥


7年着てきた作業着は
最早一番着心地が良く1番似合ってるとさえ
思う私とはちょっと違う気がする


『では今日もみなさん
 怪我なくよろしくお願いします。
 暫くは僕もサポートにあたるので、
 分からないことあれば聞いてください。』
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