彼女が服を着替えたら
そんなん?

なんとなく言い方にムッとしてしまい、
話すのがバカらしくなり止めていた手を
動かしてご飯を食べ始めた。


丸七年ここにいたけど、
辞めたいって思ったことはないし、
ミスしながらも丁寧にやってきた。


なのに、入社一日目、
社会人一日目の子に言われると気分が
悪くて仕方ない


それなら、なんで大倉さんは
ここにきたんだろう‥‥


朝も思ったけど、
職種なんて山ほどあって、接客や事務とか、
もっと華やかな世界とかあるのに。


「あの、私もう休憩終わるからお先です」


本当はもっとここで
ゆっくりするつもりだったけど、
トレーを手に持ち立ち上がった。


はぁ‥‥午後からなんとなく憂鬱だ。

午前中に東井さんに色々聞いてたから
仕事は簡単なものからやらせてあげたいけど
1人でやった方がどんなに気楽か‥


『あ、甲斐田さん。』

「えっ?‥なんですか?」

『東井さんって彼女いますか?』

ドクン
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