彼女が服を着替えたら
大抵は倉庫なんて力仕事の世界

女ができることなんて少ない中で、
わたしは届けられた荷物の整理や、
仕分け、ダンボールに納期や届け先の
伝票を貼る作業をしていた


時々事務所
または時々電話応対や接待も最初の頃は
あったけど、倉庫内が慣れると
呼ばれることはほぼなくなった。


それくらいの方が人付き合いの苦手な
わたしには似合ってる


『あ、甲斐田さん、いいところにいた。
 もうすぐ仕事上がりですよね?
 久しぶりにみんなで飲みに行きませんか?』



座り込んで仕分けをしていたところに
笑顔で現れたのは上司の東井さんだ



「すみません、誘っていただいたのですが
 今日恋人と会う約束してまして。」


わたしより二つ上と歳の近い東井さんは、
女のわたしにも関係なく優しく接してくれている
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