彼女が服を着替えたら

『ハハッ‥‥俺もビックリした。
 今日は友達とランチとか?』


「あ、はい、そうなんです。
 清香、会社の上司の東井さんと、
 東井さんのお友達でバーで働いてる
 槙さん。」


『初めまして、奈央の友人の
 相田 清香です。』


清香に二人と出会った時のことを
簡単に説明してみた。

わたしに異性の友達がいないことは
百も承知な清香だし、恋愛はこりごりと
伝えたばかりだったから
変に思われたくなかったのだ。


『甲斐田さんたちはこれからの予定は?』

「えっ?
 あ‥‥とりあえずお茶でもしようかと。
 東井さんたちは何されてたんですか?」


よくみたら、手には沢山荷物を持っていて、
お買い物?っていう感じかな?
重いのに立ち止まって話をさせてしまい
申し訳なくなる


でも休みの日まで一緒にいるなんて
なんだかんだで槙さんと仲がいいんだ‥‥


『俺は、槙に月に一回
 料理教えてもらってるんだよね。
 一人暮らしが長いから体のために
 自炊しっかりしたくてさ。』


「わぁ、槙さんお上手ですもんね。
 この間食べたのもすごく美味しかったし、
 わたしも料理苦手だから羨ましいです。」


東井さんすごいな‥‥

会社は食堂があるけど、
男性なのにちゃんと自炊するなんて
女として少し恥ずかしい


『もし良かったらこれから一緒にやる?
 東井の家で仕事まで飲みながら
 やるつもりだったんだけど』

「えっ!?あ‥‥でも今日は」

『奈央行っておいでよ。
 お茶したら仕事戻るとこだったし、
 わたしとはいつでも会えるから。』

清香!?
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