彼女が服を着替えたら
とんだ勘違い
『この間大丈夫だった?』


荷物の点検と伝票を照らし合わせ
確認していたところに
作業着姿の東井さんがやってきた


「‥‥‥‥あのあと爆睡しました。」


お互い名前で呼ぶのはオフの時のみで、
ここでは勿論きちんとした
上司と部下で今まで通りに接している


ただ東井さんの印象が最初の頃と違うし、
親しみやすく感じるのは友達になったから
なのだろうか‥‥



『爆睡か‥ハハッ‥それは良かった。
 それじゃお疲れ様。』


流石に頭はポンポンとはしないけど、
私の肩に軽く触れてからニコッと笑って
仕事に戻っていく後ろ姿を座りながら
ぼーっと見つめていた。


ハルってあれからまだ呼べてないんだよね‥


なかなかご飯誘うのにも
タイミングが難しいし、
東井さんの周りにはなんだかんだで
いつも人がいるから話しかけにくいのだ


倉庫内だけじゃなく支社全体からでも
頼りになるお兄さん的な存在になってるのは
仲良くなる前からなんとなく感じていたしね
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