彼女が服を着替えたら
年末年始の週末までは
流石に一緒にマンションで
過ごすことはなかったから、
私はいつも通り地元には帰省した。


週末って社会人にとって
大切な時間の過ごし方なのに、
私なんかが毎週いていいんだろうか‥‥


ハルに恋人ができたら
勿論こんな生活も終わりだろうし、
友達という関係は異性でも今後
変わらずいられるのかな‥


『甲斐田さん、ここ一緒していい?』

「えっ‥‥あ、勿論です。」

事務員の女性二人と食堂の正面に座って
お昼を食べるのも時間が合えば増えて、
前ほど緊張しなくなっていた。


『ねぇ、甲斐田さん
 来年度の異動の噂聞いた?』


三つ歳下の櫻井さんは、
清香のように、事務服姿でも
完璧に身なりを整えた
女の子らしい綺麗な子だ。


もう一人の麻川さんは
この間飲み会の時に隣にいた人で、
結婚していて歳は二つ上になる。


長年勤めていたのに、
案外話しやすい人達だから
もっと話しておけば良かったと後悔するくらい
いい人たちだ
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