彼女が服を着替えたら
「‥‥仕事頑張ろう」
本当にハルが異動をしてしまうのなら、
ハルはあと少しで
ここからいなくなってしまう。
それならこの時間をできるだけ楽しく
過ごして、笑顔で送り出したい。
自分の中でハルの存在が
こんなにも大きくなっていたことに、
驚くけど、それ以上に
人を好きって思う気持ちが
わかることができて良かった‥‥
『甲斐田さん、午後からパッキン40
届くからピッキングと整理頼むね。』
「はい!わかりました!」
東井さんがいない日は
倉庫内は少し寂しさもあったけど、
今週は忙しくて余裕がない日ばかりだったから
私的にはありがたかった。
‥‥はぁ
久しぶりに残業したかも‥
東井さんがいないだけでも、
やっぱり連携取れない時もあって
私以外の人も何人か残業する羽目に。
‥‥今日は久しぶりの
おひとり様金曜日だし明日は休みだから
気力でなんとか頑張れた。
なんとなくそのまま家に帰りたくなくて、
一人で足を向けたのは
慎さんの店だった。