彼女が服を着替えたら
『‥奈央?どうした?』


「‥あ、あのさ‥‥ハル疲れてるでしょ?
 やっぱり私帰るよ。」


今日だって一日朝から慣れない場所で
働いてきてからの帰宅で、絶対疲れてるはず。


時計を見るとまだ九時過ぎだし、
今から帰ってもまだ早いくらいだから‥


靴を先に脱いだハルは、
暖房を先につけてきたのかすぐに
動かない私の元へすぐやってきた。





『奈央こっち向けない?』



ドクン
 

静かな空間に、私の心臓の音だけが
妙に大きく聞こえる気がしてる


だって今顔あげたら絶対目があってしまう

そしたら私きっともう隠せない‥‥


ここに来られなくなるのは‥‥いやだ‥




グイッ
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