彼女が服を着替えたら
首筋にハルの温もりが触れると、
くすぐったくて少し笑ってしまう


「ん‥‥いいけど‥‥疲れ取れないよ?
 わたし寝相悪いから。」


『クス‥‥そうなんだ?
 じゃあ俺の腕の中でつかまえとくか。』


背中越しに、笑っているハルが揺れると、
洗い立ての柔らかい髪が首筋に触れて
それだけでとても愛しく感じる



二人で並んで歯磨きをしてから
手を繋いでハルの寝室の部屋に一緒に行き、
緊張しないわけじゃなかったけど、
そばにいられる安心感の方が強かった。


広めの寝室は、
クィーンサイズほどのベッドしか置いてなくて
ハルが先に寝転がると、手を優しく引かれ
そのままそこに私も寝転んだ。


『奈央と一緒だとあったかいな‥‥』


「うん、ほんとだ‥‥あったかいね。」


腕の中に私を包みこまれると、
ハルの心臓の音と香りが眠気を誘う


「‥‥‥‥ハル‥おやすみ‥‥」

『おやすみ、奈央‥‥』



眠る前に唇に軽く落とされたキスは
今までで一番幸せを感じたキスだった
 
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