彼女が服を着替えたら
最初はなんのことかわからなかったけど、
意味を理解した後恥ずかしさが増していく


自然に出た言葉だからそんなに深く
考えてなかったけど、もう一度唇を深く
塞がれると、手に持っていたグラスを
ハルに取られて、そのままソファに
二人で寝転んだ。


「‥ンッ‥‥‥ンンッ」


唇を啄むハルの薄い唇が、
何度も角度を変えて舌をすくうように
キスを落としていく


どうしよう‥‥‥
これ‥‥気持ちいい‥‥


字幕の映画の音声よりも、
唇を重ねる唾液音が耳に響いて
力が抜ける私はそのまま身を委ねた



ハルの舌が唇から耳に移動すると、
体が震えて反応してしまい、次に
首筋から鎖骨を舐める頃には
私の吐息が漏れ始めて手の甲で口を塞いだ


ハルともう何回こうしてキスしたんだろう‥‥
するたびにどんどん好きになっている。


「ハル‥‥」

『‥‥‥‥ん?』




「準備もう出来た‥‥だから‥‥いいよ?」





恥ずかしいからハルにしがみつくと、
私から一度離れたハルが優しく頭を撫でた後
真上から見下ろして笑った



いつも映画を見る時は電気を消して
見ているから、画面からの光が届く
薄暗い中でハルと視線が交わる


『ベッドに行こ‥‥』 


ドクン
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